英語圏で子育てをすれば、英語と日本語の両方を自由に使えるバイリンガルになると思っていませんか。それは真っ赤な大嘘です!!
私は国際結婚を機にアメリカに渡り、アメリカで2人子育て中です。
日本に帰国するとよく言われるのは、
「何もしなくても、子どもが英語も日本語も話せるなんていいね~。」
私も、子どもが生まれるまではそんな甘い考えを持っていました。
しかし実際はそう簡単なことではありません。
本人のやる気や努力ももちろん、親の忍耐、涙ぐましい努力なしでは子どもをバイリンガルにすることはできません。
もう1度言います!
海外に住んでいても、子どもをバイリンガルにすることは簡単ではありません!
海外に住んでいる場合、学齢期になると多くの子どもたちは現地の学校に通いだします。現地の学校では、現地の言葉で学び会話をするので、現地の言葉がだんだん強くなっていき日本語が弱くなっていきます。
そこで海外に住んでいる子どもの日本語を維持するにはどうすればいいのかをまとめてみました。
子どもの日本語維持のためにできる7選
1人1言語の法則
バイリンガル教育には1人1言語の原則(One Person, One Language)というものがあります。
これは1人の人が子どもに話しかける言葉は1つの言葉で統一し、例えば英語と日本語を混ぜて使わないということです。
特に子供が言葉を覚え始める幼児期に2つの言語を混ぜて使ってしまうと、子どもがどっちを使っていいかわからず混乱してしまいます。
我が家を例にすると、私は子どもに日本語、夫は英語で話しかけることを徹底するということです。それを怠ってしまうと、子どもは楽なほうに流れてしまいます。
絵本の読み聞かせ
絵本の読み聞かせはバイリンガル教育においてかなり重要になります。
絵本を通して、親との会話では得られない語彙力を広げることができます。
そして書かれている本の意味がわからなくても、絵を見て自分のイメージを膨らませることができ、そこから異文化に対する興味を育てていくことができます。
絵本の読み聞かせを始めるのに早すぎることも遅く過ぎることもありません。
乳児であっても、お母さんやお父さんの声はちゃんと認識しています。
また子どもがある程度大きくなったら、子どもに音読をさせるのもおすすめです。
日本の家族や友達に手紙を書く
日本にいるおじいちゃんやおばあちゃんに、日本語で手紙を書く練習もおすすめです。
日本に友達がいる場合は、友達に宛てて書くのも本人のやる気アップに繋がります。
日本語補習校に通う・日本語を使う環境を作る
近くに日本語補習校があれば、日本語補習校に通わせるのもおすすめです。日本語補習校は、だいたい週末の数時間のみで宿題も多く、現地校の宿題もあり子どもにはかなり負担になります。補習校に入れたからと言って、先生がどうにかしてくれるわけではありません。補習校や子ども本人だけに日本語の勉強を丸投げせずに、子どもと二人三脚で日本語の勉強を教える覚悟がなくてはいけません。
また子どもが小さいうちは、日本語を話す友だちとプレイデイトをしたり日本語を使う環境を作ったり交流を持つと日本の文化を知る良いきっかけになります。
テレビや漫画
テレビや漫画、最近ではYou tubeなどの動画配信サービスで日本語のアニメや歌などを見せるのは、日本の文化を知るうえでも役に立ちます。
また日本語の活字が難しくて本は読まないけど、絵が多い漫画には興味を持ったという話もよく聞きます。
日本の学校に体験入学させる
学齢期になったら、日本の学校に体験に入学をする子もいるようです。
しかし受け入れてもらえるかどうかは、自治体や学校によりますので、必ず体験入学させてもらえるとは限りません。事前に確認することをおすすめします。
とにかく諦めずに継続する
現地の言葉が強くなった子どもに日本語を教えるのは、並大抵のことではありません。
子どもをバイリンガルに育てるには、1年や2年ではなく長い時間をかけてやっていかなくてはなりません。
はっきり言ってかなりめんどくさいです。
たとえ「今」バイリンガルじゃないから、日本語を話さなくなったからと言って心配したり焦ったりせず、長い目で見ることが大切です。
まとめ
子どもに日本語を教えたい1番の理由は何ですか?
私の場合は、大きくなって日本語で私や私の家族と意思疎通が出来、気持ちを分かちあえるようになってほしかったからです。
英語で会話は出来ても、細かいニュアンスの部分はあいまいだったり上手に伝える自信がほとんどありませんでした。
慣れない第2言語(私の場合は英語)で会話をすると、子どもに愛情を表す表現よりも命令・指示・指図を伝える表現が多くなるそうです。
それなら私の母国語である日本語で、いっぱい愛情のある言葉を伝えいったほうがいい!!とバイリンガル教育を目指すことにしました。
子どもにどこまでの日本語力を求めるかは各家庭で違いますが、子どもの能力を信じて焦らず出来る限りサポートしていけるといいですね。